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子供のこころと子育て支援のサポート(本とアプリの紹介)

[2025.09.01]

今日は9月1日です。日本において、子供の自殺が一番多い日と言われています。

学校再開は【変化】を伴い、生活リズムが変わったり、学習のプレッシャー、決められた時間に決められたことをしないといけないことなどがストレッサーの原因と言われています。

「なんで学校に行かないといけないの?」もし、義務教育の小学校、中学校の子供からそう聞かれた場合、どのように答えるのが良いでしょうか?私にもわかりません。親御さんそれぞれのおかれた立場、考え方で答えにも正解はないと思います。

私自身も小学校、中学校に積極的に行きたいとは思っていなかった子供の一人でした。

特に中学校は、地元の公立中学校に行っていましたが、いわゆる荒れた学校で、ガラスは割れる、タバコを吸っている同級生がいる、そんな中で学業の成績は良く優等生でした。何か特別に嫌なことがあったわけでもなく、友人関係も無難に過ごしていましたが、今振り返ると、落ち着いて勉学に集中するといった環境ではなかったことや何かに熱中する楽しさを得られるところではなかったからかもしれません。大人から言われたことを忠実にこなし、人と違うことをする勇気もなくとても臆病な性格であったため、ただ毎日、特別に楽しくはないけれども学校に行っていました。「なんで学校に行かないといけないの?」という質問を両親にすることすら許されない雰囲気だったと思います。中学3年生の頃に、帯状疱疹になりました。よっぽどストレスがかかっていたのかなと今でも振り返って思います。

学校でも、会社でも今、所属しているコミュニティーでうまくいかないこと、適応できない状況というのは必ずしも起こりうるでしょう。そのストレッサーが大きくなった時、しばらく離れてみる、休むという選択肢はストレス軽減には大事なことです。ただ、その決断はとても勇気のいることであるし、どのような状態までに至ったらそうしたらよいのか、その判断も難しいのも事実です。

いろんな価値観や多様性が認められる時代になったとはいえ、人と異なることをしていたり、他人と違う意見を言ったりすることは、日本ではなんとなく、浮いてしまうことは事実でしょう。

また、日本では仕事でうまくいことがイコール人生で成功したという価値観につながりやすいと思います。もちろんそれは一部事実ではあると思いますが、例えば仕事でうまくいかなくなった時、自分の人生はすべておしまいだ、といったとても狭い価値観に押しつぶされそうになることも多いと言うことです。仕事でうまくいっていないときは、オンとオフをつけて、プライベートな趣味を増やしたり、充実させることで仕事の悩みがちっぽけに思えたりすることもあります。

大人であれば、自分でいろんな選択肢を選ぶことはある程度可能です。しかし、特に中学生までの子供は、決められた枠の中でどうしても生活するしかなく、視野や選択肢が狭い中で過ごすことを余儀なくされています。

学校でうまくいかないときは、自宅やそれ以外の第3の場所(学童や習い事、親戚の家などその他の安全な場所)など、様々な大人と関わったり、安心できて自分の得意なことが発揮できる場所、何もしなくてもゆっくりすごせる居場所があれば気持ちが少し楽になると思います。

学校に行くのが不安な子供たち、それは当然な気持ちです。朝早くから午後まで、決められた時間のスケジュールで、また決められた集団の中で狭いコミュニティの中で行動を共にしないといけません。気持ちがのらないこともしないといけません。帰ってきたらたくさんの習い事や勉強も待っているお子さんも多く時間に追われる毎日かと思います。

毎日をただ平穏に生きることは時にはとても困難を要し、大変なことになるのです。どうしてもいやなことやりたくないことがあったら、やらなくても良い、またあとから挑戦できるかもしれません。辛いと思う子供たち、それを支援する周囲の大人の未来につなぐ命が途切れることがありませんように、、。私自身が児童思春期の精神科専門医ではないため、直接の治療に携われないことにいつももどかしさを感じています。私自身の子育ての経験を通じて、親御さんの支援は出来ると思っており、いくつかお勧めの本と子育てアプリを紹介したいと思います。

そもそも本を読むこと自体好き嫌いがあるでしょうし、マンガだったら手に取ってみよう、より刺激が多いyoutubeなどの動画やゲームに空間的にも時間的にも占拠されて、読む習慣がないお子さんも多いと思います。情報の収集が多様化している現代でどんな手段であれ、自身で必要な情報はインターネットを通じて得ることが出来る時代です。ChatGPTに聞けばいろんなことが解決しているかもしれません。

「これを読んでみたら?」と直接言うとお子さんのペースもあるだろうし、読んでほしいという想いが強くなると読まないことに負の感情が生じることも好ましくないと思いますので、こんな本が役に立つかも程度で、お子さんが目に付くところにそっと置いておくという方法も一つかと思います。図書館に一緒に行ってみて、選んだりするのも良いでしょう。

先生は教えてくれない!クレヨンしんちゃんのシリーズ本

マンガになっていて読みやすくそして具体的なアドバイスがあります。多数のお悩みに対しての本がありますので是非手にとっていただければと思います。

きみを強くする50のことば

麹町中学校で校長先生を務められた工藤勇一先生の著書。

子供だけではなく大人にもひびく、辛いときに前向きになれ視野が広がる言葉がたくさん書いてあります。

自分の思いを言葉にするこどもアウトプット図鑑

youtubeやメディアでも多数発信されている精神科医である樺沢先生、さわ先生の著書。素朴な子供の疑問にわかりやすく解説がなされています。そしてその悩みに対して、小学生のころから話す力、書く力、行動力をみにつけることを目的としたわかりやすい本です。

NOLTYキッズワークブック 「自分」や「友だち」とつき合うコツ ([テキスト])

明日からすぐ行動できる、小学生が知って役に立つ友達関係のあれこれがとてもわかりやすく

書き込み式のワークブックです。

10代から知っておきたいメンタルケア しんどい時の自分の守り方

精神科医である増田史先生がご自身の体験をもとに中学生・高校生から大人まで
自分でできる心のケアがより具体的に実践的に書かれています。(当院の待合室にも置いています。)

子育て応援アプリTOIRO(といろ)

信州大学医学部子どものこころの発達医学教室の本田秀夫教授らが開発された「個性に合わせた多様な子育て応援アプリTOIRO(といろ)」の親御さん向けのアプリで無料で使えます

誰もが生きやすい 多様性社会のための 児童青年精神医学を求めて。

AIに月に制限はありますが、子育ての相談が出来ます。AIですので答えには限りはありますが、いろいろ悩んだ時に、誰に相談したらいいかもわからないとき、夜中に困った時、煮詰まった時、冷静にいくつかのアドバイスをもらえるので、そっと相談してみてみるのも一つかと思います。

(私もたまに使って相談しています…)

 

執筆者

ラベンダーメンタルクリニック浜松町 院長・医学博士
中野 和歌子

  • 日本精神神経学会精神科専門医・指導医
  • 精神保健指定医
  • 産業医科大学産業医学基本講座修了、日本医師会認定産業医
  • 日本臨床精神神経薬理学専門医(精神科薬物療法専門医)
  • 日本禁煙学会認定専門医
  • 臨床研修指導医
  • コンサータ処方医登録
  • セリンクロ処方医

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