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メンタル不調で仕事を休む時に心得ておくこと、その①

[2024.11.05]

当院では、働く方のメンタルヘルスを専門としています。

受診される経緯は、ご自身で受診される方、産業医や保健師の方からご紹介いただく方など様々です。

仕事がストレスの主な要因となっていれば、医学的に言えば、その環境から離れることが一番の治療になりますので、仕事を休むことが環境調整としては一番大切になってきます。

一方で、今の今まで仕事をしていた方が、『今から仕事を休んでください』→『はい、わかりました』と納得される方はほぼいらっしゃいません。

ほとんどの方が、『休まずに頑張りたいと思っています』『休みたい気持ちはあるけど、皆に迷惑をかけてしまう』『休んでも復帰する環境が同じなら休む意味はないのではないか』『キャリアに影響するので、休みたくないです』などなど、休むことには難を示されます。

当然のことです。お一人お一人与えれた仕事があるわけで、明日から休んでよい仕事などはほぼないと思います。

ですので、実際に仕事を休む、当院で休職の診断書を記載する場合は、職場とある程度話し合いができていること、自宅療養が必要な理由をご本人が納得していたいだいての段階になります。

医学的に休職が必要な目安としては以下を考えています。

●勤怠の乱れ:例、直近2週間で、週に2日以上、突発的に勤務ができないことがあった

●実際に仕事に行けていない

●仕事には行けているが、本来のパフォーマンスが出ていない

また、正職員の方は、就業規則を確認していただき、休職できる期間を必ず確認していただきます。
ご自身の入社してからの勤続年数や企業様の規模によりますが、1か月~1年半と、様々です。

これに基づいて、療養の計画、治療を検討していきます。

お一人暮らしの方、ご家族を養っている方などは特に、経済的なことへのご不安が多いと思います。

ご本人のご事情などにもよりますが、大半の方が傷病手当金を受給することができます。

自宅療養中は、定期的に外来通院をしていただき、加療を行っていきます。
傷病手当金の申請の際にも医師の診断書が必要になってきます。
診断書を発行する際に説明はしていますが、
定期的な通院がなされていない場合は当院では対応は出来かねますのでご注意ください。

休職されるくらい体調が悪いときですので、会社の方と連絡を取ることさえもままならない場合がありますので、体調が少し落ち着いた時点で、就業規則の確認をしていただきます。

その①では、療養に入る前の大枠のことを記載させていただきました。

最後になりましたが、開院して半年経過いたしました。多くの患者様にご来院いただきまして

御礼申し上げます。(患者様のご来院も増えて、診療で忙しくしておりまして、コラムの記載が

気付けば、2か月滞っておりました…。)

これまで働く方の休復職に精神科医として、産業医として関わってまいりました。

休職する前、どのようなことがストレスの要因になっていたか、環境要因、個人の要因、私的な要因、お一人お一人様々です。休職の期間が限られている方は、十分な支援ができていたか、わからないところもありますが、出来る範囲で最大限の支援は行ってまいりました。

これらの多くの経験をもとに、これからも個々人にあった治療、支援を行ってまいります。

長期療養中は長いトンネルの中にいるようで、焦る気持ち、不安な気持ち、社会と離れた孤立した気持ち、毎回の診察では遠慮なく、お気持ちをお話ししていただくとありがたいです。

引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。

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