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適応障害とは

[2024.05.23]

 適応障害は、大きな環境の変化やライフイベントが重なることなどで、強いストレスを受けることにより、日常生活を送ることが困難になるほどの様々な症状をきたす病気です。

 診断基準では、ストレスの原因となる環境の変化があってから、1カ月以内に症状が現れ、症状は最大で6カ月で治まるものとされていますが、ストレスを受ける状態が改善されない場合は、それ以上長期間に渡って続くこともあります。

 要因としては、職場の人間関係、異動に伴う業務の変化、家庭ではお子さんの進学、ご両親の介護、ご自身や家族の病気、また、結婚や昇進など一見、喜ばしいライフイベントも状況によっては、ストレスの一因になります。うつ病との違いは、原因となっているストレス因から離れることで速やかに症状が改善します。例えば、仕事がストレスの原因となっている方は、仕事のある平日にのみ心身の不調が主体としてあらわれ、休みの日は元気に過ごせているという状況です。

 うつ病や統合失調症のように有病率がどれくらい、ということは、実は学術的には調べられていません。国によっても違いがあるかもしれません。治療法としては、ストレス因から離れる環境調整、また自身の考え方を少し気持ちを楽にするなどが治療法の一つになります。薬物療法は、明確な規定がなく、例えば不眠をきたしていれば睡眠薬を、不安が強い状態であれば一時的に抗不安薬などを使い、症状を緩和することになります。

 日本は特に、周囲と調和することを求められる機会が子どもから大人まで多いと思います。特に、この数年間は新型コロナウイルスの影響で、制限のある生活が長期間続きました。急激な変化、不安定な環境で私たちは「適応」を求められました。また、社会が多様化して、様々な価値観が本音と建前の中で渦巻いています。情報量や選択肢も多く、スピード感をもって判断も求められます。

 このようなストレスがかかりやすい現代社会の中で、日々生活していくには、セルフケアが大事になってきます。

 ご自身がリフレッシュできる方法いくつかもっておくと良いでしょう。

・ゆっくりお風呂に入る

・友人と話をする

・旅行に出かける

・好きなスポーツをする

・映画を見る

 運動は特に定期的にするとストレスへの耐性が高まることは知られています。

 大人になって運動をする機会が減った方は多いと思います。

 昔、経験したことがある運動、または歩く、走るなど道具や経済的に負担のない運動も手軽にはじめられて良いかもしれません。

 適応障害は、突然発症するわけではなく、段階的にストレスが積み重なり発症します。
日々、細々としたストレスはかかってきますが、そのストレスによる影響が大きくならないように、できるセルフケアからはじめてみてください。

 

 

 

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