統合失調症
統合失調症とは、思考や行動、感情を1つの目的に沿ってまとめていく能力、すなわち統合する能力が長期間にわたって低下する病気です。そして、その経過中に幻覚、妄想、まとまりのない行動が見られる病気です。100人に1人かかり、10代後半から30代に発症すると言われています。
症状としては、幻覚や妄想といった陽性症状とうつ症状や活力の低下などの陰性症状、集中力の低下などの認知機能の障害があると言われています。
統合失調症の治療は長期にわたります。急性期には薬物療法が主体となりますが、抗精神病薬を主体として使用します。種類は多数ありますが、幻覚や妄想、意欲低下、不安などの改善に効果が期待できます。薬物療法の継続が重要になりますので、ご本人やご家族も含めて疾病への理解が重要になります。急性の状態が重度の場合には入院での加療が必要なこともあります。状態が落ちついた時点で、デイケアへの通所や社会参加への機会を失わないよう心理社会的な支援も継続して行ないながら長期的なかかわりが必要となってきます。